里親による三歳女児虐待死-女性セブン | ぬるく愛を語れ!WEB漫画~児童養護施設で暮らしたあのころに~

里親による三歳女児虐待死-女性セブン

ぬるく愛を語れ!~webマンガに挑戦~-里親による虐待死-女性セブン

9月16日発売の女性セブンに「里親による三歳女児の虐待児」の記事が載っているというので
てっきり以前こちらの記事でも取り上げた
宇都宮の外国人里親による虐待死事件の事かと思ったのですが
どうやら新たな事件だったようです。
こんな悲惨な事件が再び起きたという事に衝撃を受けました。

「2010年8月24日早朝、里親をしていた下山さん宅の地下一階の階段下で
里子として委託されていたAちゃんが倒れているのが発見されました。
状況や女児の遺体の様子から虐待の可能性が浮かび上がったというものです。」


この事件に関しては、週間文集の9月9日号
「里親同居一年で「転落死」。杉並3歳女児に医師が抱いた疑問」
でも取り上げていますので、(この号の発売は終わりましたが)
何処かで目にしたら読んでみてください。
私は間違えて最新号を買ってしまったのはナイショです。


事情があって親と暮せない「社会的養護」が必要な子どもは
「児童養護施設」か「里親」のどちからへ預けられます。
中には虐待で保護されて、施設や里親宅で虐待という子どもも存在します。

私が怖いと思うのは
児童養護施設の虐待は、どんなに酷くても
「死亡」や重篤な状態で発覚ということはないのに
里親委託の虐待の発覚は最悪「死亡」ということ。

私は里子ではないけれど
父方の実家で暮した日々の事を思うと
密室の恐怖は十分に感じています。
どんなに異常な事も、子供はそれを現実として受け取り
自分の境遇に疑問を持ちません。又持ったとしても
それを誰かに訴える術も、そこから抜け出す事もできないまま
孤独なままじわじわと自分を追い込んでゆきます。
小学四年の私でも出口の見えない闇に入り込んでしまいました。
現在連載している「命の許可証」のテーマです。

ましてや、物言えない幼児は
自ら助けを求める術もなく
痛みや恐怖の中で、全ての感覚を遮断し自分の内の内へ
心を閉ざし感情を捨てるという逃げ道へ入ってゆくのだと思います。
でも、いつか温かい手が抱き上げてくれると
心のどこかで信じていたかも知れません。

指を切断するおもちゃやベビーカーは
発売停止へと動きますが
最悪死亡というこの危険な里親制度は
それでも「性善説」に守られながら
どんどん拡大しようとしています。

私の相棒は
「そんな事はほんの一部で、
他の多くの善意でこどもを育てている人の事を忘れてはいけない」
と私を諭します。
(善意?里親には十分な手当てと養育費が国から支払われます。
プラス死別した親が残した生命保険や遺産や財産があれば、
鴨ネギ状態で領収書要らずで使いたい放題です)

全国で三千人の委託されている里子さんたちのなかから
コンスタントに数年おきに虐待死亡が起き
毎年数件の入院するほど大怪我を追った里子が現れる。
この状態になるか、なるらないかは「運」しかないのだとしたら
そんな穴だらけの制度はいっそやめてしまえと思います。

内部告発、社会的関心度、第三者の目、
多くの目撃者と証言が常にある
児童養護施設の方が安全です。

ちなみに、今回亡くなったAちゃんは
虐待で保護されたわけではなく
保育園の職員の証言でも特に問題行動のないお子さんでした。
今後の流れに注目したいと思います。


ネット上では、里親家庭で虐待を受けた元里子さんたちが
昨年8月に声をあげました。
それまで誰も語らなかった「里親制度の闇」、
里親による虐待という、タブーとも言える問題に
真っ向から切り込んだ里子さんたち。

それまでどのメディアでもネットの全ての情報も
里親制度が全ての社会的養護を必要とする児童を救う
すばらしい制度だと謳っていました。
里親は善意の塊か菩薩のようでした。

しかし

日本で唯一、里親家庭の虐待体験を当事者達が語っているブログにより
刑事事件でなければ取り上げてもらえない里親宅の虐待事例が
ほんの氷山の一角だったのだと思い知らされました。
そして里子を経験したからこそ語れる里親制度の問題点も。

里子さんたちの声を聞いて動いた方たちが。
千代子さんのサイトが里子さんたちの証言を裏づけする資料や事件を提示し
たまさんが社会的養護についてその一環として里親制度の問題点や改善案を考察する。
この三つ巴のタッグが里親制度について問題提起し、読者の感心を呼び起こしました。

全く異なる環境で生活していた方々が出会い、
一つのテーマをそれぞれの立場で考え発信してゆく。
ネットって面白いですね。

そしてメディアが「里親制度の闇」として里親制度の問題点に目を向けるようになりました。
「叩きつづけよ、扉は開かれん」

社会的養育を必要とする子供に取って一番いい養育とは何か
大人の都合ではなく、子供が必要とする最善のものを
こどもがこどもらしく生きてゆける方法で与えてゆける社会になることを願います。


里親家庭を「家」と呼ばないで 
元里子さんたち4人がそれぞれの体験や里親制度の問題点について考察しています。

「里親から里子への児童虐待~搾取される子供たち~」
千代子さんのサイト
里親制度に関する資料や里親の虐待事例など多くの情報があります。

「はばたけ養護施設出身者」 
たまさんのブログ 社会的養育が必要な子ども達について考えています。
たまさん自身は児童養護施設で虐待を受けていた当事者です。



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